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遺言書の書き方について⑦

2019.10.10


遺言書なんて、生きているうちに自分が死んだ後のことを話すのは縁起が悪い、と考えられてきましたが、「終活」の普及とともに自分が死んだ後どうして欲しいかということをきちんと表明しておいた方が良いと考えられる方も増えてきており、生前に遺言書の作成を検討される方も増えてきたのではないかと思います。

ただ、遺言書の書き方には法律上細かいルールや注意しなければならない点がたくさんあります。

良かれと思って遺言書を作成したのにかえって無用な争いを生んでしまうことの無いよう、今回も前回に引き続き、遺言書の書き方や種類、文例などについてご紹介致します。

 

▶︎遺言書を撤回したいときには

ある方について遺言書が2通以上存在する場合で、その2通の内容が抵触する場合には、作成日付が後のほうの遺言書の内容が有効になります。

つまり、一度遺言書を作成した後でもその内容と異なる遺言書を作成すれば、以前の遺言書の内容を撤回することができるということになります。

ただ、後の遺言書で撤回されるのは、前の遺言書のうち、あくまで内容が抵触する部分だけであって、抵触しない部分は効力を有したままということになります。

遺言書を2通作成すると前の遺言書が全て撤回されると勘違いされている方もおられるので注意が必要です。

 

自筆証書遺言で必要な検認とは

自筆証書遺言は、遺言者が亡くなった後、そのままの状態では、その遺言書に従って被相続人の預金を引き出したり、土地や預金口座などの遺産(相続財産)の名義を変更したりすることはできません。

その前に家庭裁判所での検認という手続きが必要となります。

まず、遺言書を発見した相続人、または、遺言書を保管していた人が家庭裁判所に検認の申し立てを行います。

そうすると裁判所から法定相続人全員に検認期日の通知が届くので、その期日に家庭裁判所に出頭し、裁判官や他の相続人の立ち合いのもとで、遺言書を開封して内容を確認します(既に開封されている場合は、内容の確認のみとなります)。

そして、検認が終了すると家庭裁判所が遺言書に検認済の書類を付けてくれます(事前に検認済証明書の申請が必要)。

この状態になってはじめて、遺言の内容に従って遺産の名義を変更すること等が可能となります。

なお、検認期日の通知は法定相続人全員に届きますが、申立人以外の相続人が検認期日に出席するかどうかは各人の判断に任されているため、必ずしも相続人全員が期日に出頭する必要はありません。

 

自筆証書遺言の保管制度

上記の検認制度に代わる制度として、遺言者が自筆証書遺言を作成した後、指定の法務局に遺言書を持参し、保管を申請したときには、遺言者の死亡後、家庭裁判所での検認を経る必要がなくなるというものです。

作成されてからずっと法務局で保管されるため、偽造・変造のおそれがないことから自筆証書遺言であっても検認の手続きが必要ないとされたのです。

なお、相続人としては、遺言者の死亡後、自分が相続人となっている遺言書が法務局に保管されているかどうかの照会や自分が相続人となっている場合の遺言書の閲覧請求等によって遺言書の有無や内容を確認できることになっています。